当時の社長からその当時の若手スタッフが「アイドル通訳」と呼ばれた理由は、その実力のなさのせいでした。フランス語を書かせると接続法も条件法どころか直接法でもうまく書くことができず、とにかく留学中に覚えた語学力ぐらいしか持ち合わせていないスタッフが、たまたま他のベテラン通訳がいけないときに、値段を落として海外出張に同行させてもらえる、そういう場合の通訳を影(この場合社内)で呼んでいたのです。
行くことが決まった若手(アイドル)通訳は、出張まで出来るだけその実力を伸ばす努力をし、現地では通訳業務以外のアポとりや、レストラン探し、その他アレンジ等々をとにかく「喜んで!」引き受けます。若手が務まる仕事なので、込み入った交渉や正式な訪問などはなく、建設現場のまさに現場での検査などが多かったように思います。
たまに交渉的なことが発生すると、「あ、(ある程度)通訳も出来たんだ」と思ってもらえたようです。いろんな呼び方があるかと思いますが、お客様から見ると「言語が出来るアシスタント」派遣ぐらいに思われていたのかもしれません。
2015.5.15 鍋田
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