国境を超えるあなたを応援します
Linguistic assistance beyond borders

最新のニュースについて、言語の不思議について、各国の情報など、フランシールの社員がそれぞれ思ったこと、感じたことを綴ったブログです。

<めじろ奇譚>テレワークは日本で浸透するか?

2021年12月2日

新型コロナウイルス感染症が世界的に拡大し、大流行となった中で、政府からのソーシャルディスタンスの推奨や要求に応じて、世界中の多くの企業がテレワークを実施するようになりました。新型コロナが流行するより前からテレワークを実施していた企業ではテレワーク実施割合を増やすだけで済んだかもしれませんが、今回の大流行により初めてテレワークを導入する企業も多くあったに違いありません。

統計を比較するとこの効果がよくわかります。日本では、2019年12月時点での(100%実施している人から不定期的に実施している人まで含む)テレワーク実施率が10.3%でした。2021年5月にはこの割合が30.8%にまで上昇していました。[1]

企業や社会全体がテレワークを受け入れる準備ができているかどうかには、国の産業構造や労働文化の違いなどが影響していて、例えばスウェーデン、オランダ、ルクセンブルグ、フィンランドなど、新型コロナ拡大以前からテレワーク実施率がすでに30%を超えていた国もあります。[2]

国や産業、職業によってテレワークの実施率が異なるもう一つの理由として、デジタル化の度合いもあります。つまり、デジタル化の度合いが低いと、テレワークの実施が技術などの面からも難しくなります。国際経営開発研究所(IMD)がまとめた「2021年世界デジタル競争力ランキング」では、日本は64カ国中28位となっており[3]、デジタル化がまだ取り組まないといけない課題のようですが、withコロナの時代ではデジタル化への取り組みが必要に迫られて強化されているため、日本でもテレワークを提供できる業種・職種が徐々に増えていくだろうと考えられます。

しかし、デジタル化など実質的なハードルが取り除かれたとしても、日本におけるテレワークの将来は、最終的には企業とその従業員の意見にかかっています。

第3回「新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査」(内閣府、2021年4-5月)では、第1回調査(2020年5-6月)と比較して、調査対象の10のテレワークのデメリット(社内での気軽な相談・報告が困難、取引先等とのやりとりが困難、機微な情報を扱い難いなどのセキュリティ面の不安など)のうち、9つでデメリットを感じている就業者の割合が若干減少しています。(第1回目の調査から増加があったデメリットは「画面を通じた情報のみによるコミュニケーション不足やストレス」のみ。)

また、新型コロナ拡大前と比べて生産性が増加したと回答した就業者の割合も第1回調査から徐々に増加し、生産性が減少または大幅に減少したと回答した就業者は減少しています。[1]

企業側は、毎日新聞社が国内の主要企業126社を対象に実施した調査では、新型コロナの流行が収束した後もテレワークを継続したいとする企業が9割に上っています。[4]

上記からは、日本は少なくとも新型コロナ以前のテレワーク実施率に戻ることはないと予想できそうです。また、日本がデジタル化を促進するならば、特定の産業や職業では今後テレワークの実施率が増加する可能性もあると思います。(スウェーデン出身 S.B)

[1](日本語)https://www5.cao.go.jp/keizai2/wellbeing/covid/pdf/result3_covid.pdf

[2](英語)https://www.oecd-ilibrary.org/docserver/d5e42dd1-en.pdf?expires=1637815978&id=id&accname=guest&checksum=5E3260C7A658B3BAAB8406EDE4DCEB5A

[3](英語)https://www.imd.org/centers/world-competitiveness-center/rankings/world-digital-competitiveness/

[4](日本語(有料記事)) https://mainichi.jp/articles/20210130/ddm/003/020/145000c
(英語)https://mainichi.jp/english/articles/20210203/p2a/00m/0li/036000c

 

<めじろ奇譚>日本のアニメについて(鬼滅の刃ブームについて思う事)

2021年11月23日

毎度お世話になっております。フランス語の通訳をしております芹澤です。
弊社では時々社員にブログのタイトルを割り当てられるのですが、今回私には表記のタイトルが振られてしまいました。

鬼滅の刃のブームについて思う事、という題材を頂いてしまったのですが、正直に白状いたしますが、私は鬼滅はアニメも漫画も全く見ておりません。今でも漫画は結構好きでKindleで電子漫画を購入して読みますが、最近はアニメもほとんど全くみていません。おまけにテレビも持っていないのです。ですので、私には鬼滅の刃やエバンゲリオンなどについて話すことは難しいのです。なぜエバンゲリオンを出したかと言いますと、これも最初のアニメが出てきた頃から知ってはいますが、1話も見たことが無いからです。

鬼滅の刃を見る気にならないのは、話が結構シリアスなんではないのか、と思ってしまい、ジブリのアニメの様に見たいという気分にならなかったのです。ジブリのアニメは結構好きでほぼ全部みているのですが。それはそうと、このアニメと漫画が流行っていて、封切された映画がすごい人気で、という話はテレビは見ていなくてもラジオで話題になっていたり(ラジオ好きなんです)、ネットのニュースで見かけたりしました。もう何人の人がみた、という話を聞いて思い出したのは「千と千尋の神隠し」でした。というより、動員人数でいつ千と千尋を抜くんだ、という話題をラジオでやっていたのです。私は宮崎アニメは好きで結構見ています。高校生の頃にはナウシカにはまりました。というのも、高校の生物の先生が当時とても高価だったビデオを買い、「ナウシカを買ってしまった。面白いし、お前ら文系私立を受験するのであれば生物は試験科目じゃないから、俺の授業では息抜きでビデオみせてやる。」というので生物の授業のたびにナウシカを見て、はまったわけです。後年DVDが出てきてからラピュタを見ました。そして、「千と千尋の神隠し」が封切られたときは私も劇場に行って見ました。それ以来の盛り上がりなのでは、と思ったのです。

近年アニメや漫画もユニバーサル、というか全世界で流行っており、アニメ好き、というのも市民権を得ていると思いますが、普通のジジババの世界にまではやらせる、というのはすごいと思うのです。流行ってからしばらくたちますが、流行がすたれた、という感じではなく、鬼滅柄のマスクをした小学生の男の子とか、巾着ぶくろみたいなのをもった子供もみかけます。なので、これだけ一般に流布したアニメも無いのではないでしょうか。絵にしても、おじさんになってくると美少女系の絵はどれも同じに見えてきて、ゲームにしてももうちょっと違う絵のはないか、と思ってしまうのです。リアルすぎるのも余り好きではないですし。。。。

私は以前フランスに住んでいました。もう30年以上前の話なので当時はインターネットなど影も形もありません。私は本が大好きで、学生の頃は文庫であれば毎日2~3冊は読んでいました。
ですが、日本語の本はたまに両親が日本から仕送りを送ってくれた時に入っていたものや、ごくたまにたまにパリに行って手に入れるものでした。当時私の住んでいた町にはまだフランスの新幹線であるTGVが来ておらず、パリまでは列車で8時間ほどかかりました。パリで日本の倍はする(日本で500円の文庫本なら1000円)本を数冊購入し、待ちきれずに帰りの列車の中で全部読んでしまうのでした。
当時日本のアニメや漫画に興味を持つ人が結構フランスの田舎にもいて、そういった人たちには日本の漫画やアニメに関するお店を始めたりする人もいました。そんな彼らが所有する日本の漫画を翻訳してやる、とか言って借りたりして読んでおりました。髪の毛が逆立って金髪になる、戦ってばかりの漫画なんかも新刊が出たら翻訳して日本の漫画に付けて売ったりする友人もおりました(これはもう時効かと思います)。思えば、そんな事をしてフランス語の文章力を培っていたのかとも思います。でもまあほとんど擬音ばっかりだったような気もいたしますが。。。。。

たまにはアニメも、とか言いたいところですが、貧乏な留学生の事、所有するテレビは5~6インチの白黒テレビ、アナログのラジオの様にダイヤルを回してここらへん、とチューニングし、アンテナを伸ばして向きを変えて、こっち向きがよい、とかやってテレビを見ていたものです。フランスのテレビは結構見ていましたから子供向け番組でやっているアニメは結構見ていました。不思議の海のナディアは吹替も良く、SF好きな私にはとても面白かったです。色がついていなくても不思議とわかるものです。私はF1が好きなのですが、F1はそれぞれのチームで大体2台ずつあります。各チームのスポンサーにより車が塗られているのですが、ゼッケン番号は違うけれど同じ車が2台ある訳です。小さな白黒の画面でみても違いが見分けられるようにはなっていました。

話が飛んでしまいましたが、そんなわけで今はパソコンやスマホでネットで動画が簡単にみられて昔のアニメとか見られるサイト(合法かどうかは分かりませんが。。。)もあったりします。こうやって当時を思い出すと隔世の感がいたします。でも当時から日本のアニメや漫画は流行りだしていましたが、テレビ番組としては子供向けの番組の中で流されていました。どう見ても中学高校生以上向けと思われる「めぞん一刻」なんかも子供向けに流されていて、こんなの子供見るのかな、と思っていましたが結構人気があったようです。めぞん一刻の管理人さんがジュリエットという名前になっていて主題歌もJuliette, je t’aime(ジュリエットジュテーム)と歌っていました。今でもそのメロディが耳に残っています。という事で脱線続きで、単に私の回顧話になってしまいました。

でも私としては、当時フランスで日本のアニメや漫画を見ていたおかげでフィギュアの自作に乗り出し、商品化までも考えた、という経歴から今回は思えば懐かしい、楽しい話題を振って頂いたと思います。アニメや漫画の話からはどんどん離れていきますが、アニメや漫画の登場人物のフィギュアを製作する話に次回つなげていきたいと考えております。

おあとがよろしいようで。。。(落語も大好きで在仏当時送ってもらった古今亭志ん生の落語のカセットを繰り返し聞いておりました。)

日本のアニメについて(鬼滅の刃のブームについて思う事)・・どんどん脱線してしまいました。(フランス語通訳:芹澤紀青)

<めじろ奇譚>足止めされる日本への留学生

2021年11月16日

入国緩和~留学生の大多数が往来できないのは、G7の中で日本のみ~

11月8日に入国禁止対策が緩和されるとの発表がありましたが、実際には大多数の留学生が来日できないのが現実です。
学生ビザを申請するためには、まずは在留資格認定証明書(CoE)が必要です。
さらに、在留資格認定証明書の発行日によって、来日申請を出せる期間が決まっています。
外務省のウェブサイトに下記の通り記載されています。

○ 令和3年11月の承認申請対象【~令和2年4月期生】 →2020年1月1日から2020年3月31日まで
○ 令和3年12月の承認申請対象【~令和2年9,10月期生】 →2020年1月1日から2020年9月30日まで
○ 令和4年1月の承認申請対象 【~令和3年4月期生】 →2020年1月1日から2021年3月31日
○ 令和4年2月以降の承認申請対象は、実施状況を踏まえて決定します。

ツイッターで行われた調査によると、2021年の11月・12月に来日申請できる留学生は全体のうちたった14%です。そして、申請を出してから審査時間・その他の手続きも非常に時間がかかります。現時点で申請しても2021年の年末までの来日は困難です。

(上)Students, workers, spouses stranded outside Japanというツイッターのグループが行った調査

出入国在留管理庁によると、2019年上半期の留学生数と比べ、2021年上半期に入国できた留学生数は10%にまで減りました。

(上)来日できず海外で待機している留学生たち

PCR検査・ワクチン接種済み・隔離期間についても同意しているにも関わらず、入国禁止の状況が続いています。オンラインで授業を受けている多くの留学生が、時差のため夜中に授業を受けたり、生活のリズムが乱れたりしているのが現状です。

留学生が来日できないことによって、人手不足という問題を抱えている日本にも悪影響がでる可能性があります。

さらには日本に対する信頼が損なわれる恐れもあります。(ダミアン)

 

<めじろ奇譚>サプール(sapeur)はかっこいい!

2021年11月11日

フランシールのフランス語といえば、JICAのアフリカ案件の翻訳や通訳派遣を数多く取り扱っているのですが、今日は日本から遠く離れたアフリカから、Sapeur(サプール)についてのお話です。

実は私もテレビ(千原ジュニアの番組)を見て初めてその存在を知りました。2016年には渋谷西武で写真展も開かれたそうですね。「サプール協会日本支部」という組織もあるようです。

「サプール」とは?
サプールとは、コンゴ共和国、コンゴ民主共和国で90年以上の歴史を持つ独自の文化で、貧しくともおしゃれを心から楽しみ、世界中の人々に愛と平和のメーセージを発信している紳士達です。(サプール協会日本支部ウェブサイトより)


サプールという名前の元になっているサップ(SAPE)とは、「Société des ambianceurs et des personnes élégantes」の頭文字をとった言葉で、文字通りに直訳すれば「エレガントで、場を盛り上げる人々の集まり」という意味です。この「ambianceurs」という単語の意味が良くわからず、同僚のフランス人Dさんに聞いてみたところ「雰囲気ambianceを盛り上げる人」という意味で、パーティーやイベントの盛り上げ役のことを指すのだそうです。

ラルース辞典にはこんな記載もありました。
En Afrique, homme qui fréquente les bars, les boîtes de nuit ; fêtard.
(アフリカにおいて、バーやナイトクラブに出入りする男性。お祭り騒ぎの好きな人。)
つまり、最近の言葉で「パリピ」ということなのでしょうか…… !?

WikipediaによるとSAPEの日本語訳は「おしゃれで優雅な紳士協会」や「エレガントで愉快な仲間たちの会」などいくつかあるそうですが、いずれも翻訳者の苦労がうかがえます。なお英語のウェブサイトではThe Society of Ambiance-Makers and Elegant Peopleと訳されていました。

さてフランスの植民地となっていたコンゴ共和国、ベルギーの植民地となっていたコンゴ民主共和国はそれぞれが長い戦乱を経験し、今も開発途上国です。決して安定しているとはいえない国で、サプールたちは収入のほとんどを次ぎ込んで高級ブランドのスーツを購入し、街を闊歩しています。そこには、ファッションは平和の象徴であり、華麗なファッションに身を包むことで、人としての品格を高め、戦いや武器を否定するというメッセージが込められているのだそうです。
外見もかっこいいですが、生き方がかっこいいサプールにこれからも注目したいです。
(上畑)

<めじろ奇譚>自民党の総裁選と新しい首相

2021年11月4日

少し時間が経ってしまいましたが、2021年9月29日に自民党の総裁選がありました。
事実上、日本の首相を決めることになる総裁選で、世間の関心もある程度高かったように思います。
昨年度の総裁選は、菅さんが勝つだろうというのが大方の予想だったため、開票前から大体結果が見えていました。しかし今回の総裁選は菅さんが不出馬を表明してから続々と候補者が名乗りを上げ、自民党内でも支持が分かれて、最後まで誰が勝つのか不確かだった点も注目度を高める要因となっていたと思います。

個人的には、某有名You Tubeチャンネルで総裁選候補者を一人ずつ詳しく紹介している動画があったので、それを見ながら「この人はこういう人だったのか~」と興味深く眺めていました。
もちろん、You Tubeの情報は全て鵜呑みにしてはいけないと思いますが、経歴や人となりについて知ることができました。
例えば、岸田さんは自分の選挙区広島で選挙の時期以外も街頭に立っていて、外務大臣をしていた時でさえも広島に帰っていた、とか、高市さんは幼少期に家で教育勅語を暗唱していた、とか、細かいエピソードから何を大事にしている政治家なのかも垣間見える気がします。

開票前のメディア等での予想では、党員に多く支持されている河野さんと、自民党内の支持が厚い岸田さんが、どちらも一回で過半数には届かず決選投票になるのではないかと言われていました。決戦投票になると、他の候補者の票が岸田さんに集まるのでは、とも。

実際には一回目の開票結果は、岸田さんが河野さんを一票だけ上回っていました(党員票では、河野さんが上回っていた)。そして決戦投票にて、岸田さんが総裁に選ばれました。

その後、10月8日の所信表明演説で、岸田新首相は主に以下について話しました。
(引用:自民党ホームページ
(1) 新型コロナウィルス感染症対策
(2) 新しい資本主義
(3) 外交・安全保障

経済政策を特に重視しているようですが、「分配なくして成長なし」として、(1)働く人への分配機能の強化、(2)中間層の拡大、(3)公的価格のあり方の抜本的見直し、(4)財政の単年度主義の弊害是正に取り組むとしています。

さて、海外ではどのように受け止められているのか見てみると、イギリスのBBCは、岸田さんが選ばれたことに関して、以下のように述べています。
(引用:BBCニュース

“He is known as a moderate-liberal politician so he’s expected to steer the ruling conservative party slightly to the left.
While his critics describe him as bland and boring, he’s long been seen within the party as its future leader.”

和訳:
「彼は穏健なリベラル派の政治家として知られており、与党である保守党をやや左寄りにすると予想されている。
評論家は彼のことを面白味がなく退屈だと言うが、彼は長い間、党内で将来のリーダーと見なされてきた。」

岸田首相は「人の話をよく聞くこと」を自らの特技として掲げていますが、果たしてどのくらい、国民の声に耳を傾ける首相になるのでしょうか。
今後の政策や発言を、注視していきたいと思います。

(英語チームN)

1 / 6

最近のコメント

カテゴリー

月別アーカイブ

お気軽にご相談ください。
翻訳者・通訳者を募集しています。
お気軽にお問い合わせください。
サイト内検索
株式会社フランシールは、プライバシーマークを取得し個人情報保護に努めております。

最近のコメント