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フランシール代表による日本語教育能力検定試験合格のための勉強サイト。フランス語検定1級、英語1級に意地で合格した代表が、今度は数年の学習を経て合格できるかどうか。また翻訳会社アルアル(あるいはフランシールにだけ起こること)も記載しています。コメントも是非お寄せください。

<めざせ語学マスター>ヨーロッパで翻訳を学ぶ

2022年6月14日

前回のブログではフランスの大学院、ESITの通訳部門について触れましたが、翻訳部門はどういう訓練をしているのかを少し見てみましょう。

その前に日本の事情もお伝えしておきます。日本で翻訳者になろうとしたら、どうするのが良いでしょうか。
日本の大学などで語学や文学を専攻する人は多いですが、即戦力となる「翻訳者」としての訓練を受ける人、というよりその後商社や国際機関で働けるようなゼネラリストが養成されているように見受けます。幸い、日本には多くの民間の翻訳学校があります。字幕の学校や、技術翻訳の通信学校など、翻訳雑誌を開いてもたくさんの学校が広告を出しています。また、弊社の翻訳者の経歴を見ると、学校だけでなく、金融や工学系など、社内で翻訳や通訳をやっていた人が独立するケースが多いようです。言語別の事情でいえば、英語の翻訳者さんは結構細かい専門分野に分かれていて、「私は医療専門です」「私は自動車専門」など皆さん特化した分野をお持ちです。これが英語以外の言語になると「専門分野=ロシア語」のように、どんな分野でも浅く広く対応している人がほとんど。マーケット自体がニッチなので「私はロシア語の農業が専門です。」と特化してしまうと生活が危ぶまれてしまうのです。

ではヨーロッパの翻訳者の養成方法はどのようなものなのでしょうか。先日通訳部門についてお話したフランスの通訳・翻訳大学院、エジット(ESIT)の翻訳部門の紹介ページ(フランス語) から見てみます。

まずはその目標から。

Objectifs(目標)

Former des spécialistes de la traduction capables de s’adapter à tous les contextes et de garantir la fiabilité et la qualité de l’information écrite, afin d’apporter une réelle valeur ajoutée aux entreprises et organisations dans le cadre de leurs échanges internationaux.

企業や組織の国際交流に真の付加価値をもたらすため、あらゆる状況に適応でき、かつ情報の信頼性と品質を保証できる翻訳スペシャリストを養成すること。

同ページには通訳部門での説明同様、学習で使う言語についてもきっちり説明があります。

Langues de travail :

L’enseignement est dispensé en combinaison linguistique trilingue, incluant la langue maternelle ou de travail. Ces langues sont classées A, B et C (voir ci-dessous).
L’inscription en combinaison bilingue est toutefois possible pour les combinaisons français/anglais et anglais/français.
Pour la combinaison trilingue, le français et l’anglais sont obligatoires, quelle que soit la troisième langue choisie : allemand, arabe, chinois, espagnol,italien, japonais, portugais ou russe.
– Les candidats francophones présentent l’anglais en langue B ou C.
– Les candidats non-francophones présentent nécessairement le français en langue B.
– Les candidats anglophones présentent le français en langue B, et leur éventuelle langue C nécessairement est l’espagnol.
– La langue C des autres candidats non-francophones est nécessairement l’anglais.

使用言語

教育は母語や使用言語を含めた3言語で行われます。三言語は言語A、言語B、言語C(下記参照)にカテゴリー化されます。英語/フランス語、フランス語/英語については2言語でも登録可能です。3言語の場合、3つ目の言語はドイツ語、アラビア語、中国語、スペイン語、イタリア語、日本語、ポルトガル語やロシア語などでも構いませんが、フランス語と英語は必須です。

-フランス語圏出身の受験者は英語が言語Bまたは言語Cになります。
-フランス語圏以外出身の受験者は、フランス語が必然的に言語Bになります。
-英語圏出身の受験者はフランス語が言語Bとなり、必然的に言語Cはスペイン語となります。
-フランス語圏出身でない受験者の言語Cは必然的に英語になります。

続けて、言語ABCの説明もあります。

Qu’est-ce qu’une combinaison linguistique ?

Langue A : langue maternelle et/ou principale cultivée, riche, maniée avec grande précision et aisance. C’est la langue principale vers laquelle travaillent les interprètes et traducteurs.

Langue B : moyen d’expression oral et/ou écrit, rapide et précis, dont toutes les nuances doivent être comprises, même si l’expression est un peu moins élégante que dans la langue A.
Langue C : aussi parfaitement comprise que les langues A et B, mais les traducteurs ne sont pas appelés à travailler vers leur langue C. Toutefois, étant donné qu’on ne saurait comprendre parfaitement une langue que l’on n’écrit/ne parle pas, il est indispensable de savoir au moins s’exprimer de façon véhiculaire dans cette langue.

言語の組み合わせとは?

言語A : 母語であり/または教養があり語彙が豊富で正確かつ落ち着いて使える言語。通訳や翻訳者が原則訳出に使う言語。

言語B : 言語Aほどのスムーズさはないかもしれないが、早く、正確に、すべてのニュアンスを理解しながら口頭表現および/または記述できる言語。

言語C:言語AやBほど完璧に理解できても翻訳者であれば訳出までは期待されていない言語。ただし、記述や口述をしない言語を完璧に理解することはできないので、媒介言語として記述出来るくらいの知識は必須。

通訳部門の説明を見たときも感じましたが、「私、日本語も英語もフランス語もネイティブ並みにできるわ」と軽く言った瞬間に説教されそうな厳格さですね。
さて、そんな彼らは卒業後はどういう進路に進むのでしょうか。

Les traducteurs diplômés de l’ESIT exercent leur métier soit en tant que professionnels libéraux, soit comme salariés. Les débouchés sont nombreux et variés, dans les entreprises de l’industrie, du commerce et des services, la fonction publique et les organisations internationales, en France comme à l’étranger.

卒業後は、フリーランスや社内翻訳者になりますが、その就職先は工学系、商社、サービス、公務員、国際機関と様々で、勤務先もフランスや海外と多岐にわたります。

ヨーロッパでは翻訳者もすぐに就職できそうで羨ましいです。
でも・・・。機械翻訳の発展も目覚ましい昨今、「Google翻訳があるからもう翻訳は結構です」という反応は日本も海外も同じではないでしょうか・・。

・・と心配したら、トップページ に以下のような説明も見つけました。

 

翻訳をする、といえばどの本を訳したの?と質問されるかもしれませんが、翻訳は文学だけでなく、児童書から原発の運転方法までと幅広いもので、辞書と時間さえあれば出来るものではありません。翻訳は技術職なのです。ESITの大学院は2年あり、翻訳理論、翻訳方法論、経済法律一般知識以外に、プロの教師によるワークショップがあります。2年の間に生徒は翻訳現場でインターンシップに参加し、レポートを作成し、公開口述審査を受けることになります。また、約100ページの論文提出も必要です。(抄訳)

しかし私が驚いたのはこちらの部分!

訓練は、昨今の新しいカテゴリーにも対応しています。といっても法律や医療といった分野ではなく、翻訳者の新しい役割という意味です。現在の翻訳者には単に全ての原稿を訳すのではなく、クライアントにとって有用な情報を抽出して訳すことが求められつつあります。字幕や、視覚障害者のための音声ガイダンス、ネット上の自社イメージを評価するイメージモニタリング、複数の会議から議事録や分析レポートを作成する技術などがあげられ、どれもデジタルマスコミュニケーション技術の発展によるものです。

当大学院ではこのような新しい作業形態にも適応した訓練をすることで、“進化し、世界にオープンで、かつ有益な翻訳者”の育成を目指します。

え!何この最後の部分!翻訳が時代遅れ・・・なんかではなく、時代に追いついた翻訳方法を教えてくれるの??

さすがヨーロッパ。CEFRという枠組みが確立されているだけでなく、翻訳者や通訳者の技術進化も進んでいそうです。

しかしこの最新スタイルの翻訳研究、特にフランスのこの大学院だけが特殊なのではなく、EMT(European Master’s in Translation)という高等教育機関に求められるヨーロッパ共通の翻訳修士課程に即したもののようです。また、このEMTというスタンダードも、私たちが通常考える翻訳者像とはかなり違っています。

次回は、このヨーロッパで翻訳者に求められている能力(EMT)についてもう少し調べてみようと思います。(鍋)

<めざせ語学マスター>日本語教育に関する他のブログはこちら
ヨーロッパで通訳になる
CEFR(セファール)の複言語主義とは
CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)って何?
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ルース・ベネディクトの「菊と刀」
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<めざせ語学マスター>ヨーロッパで通訳になる(フランスESITの例)

2022年5月26日

もう20年以上昔のこと。フランス語検定でエールフランス特別賞をいただいたときの面接で、フランス人審査官に「フランス語の通訳になりたいならエジット(ESIT)にいったらいい」と言われたことがあります。ESIT?そんな通訳学校があるんだ、と思って憧れました。

日本の、少なくとも私が入社した翻訳・通訳会社で経験した通訳業界は、徒弟制度のような完全OJTでした。先輩が都合がつかない場合に代理としてアフリカへ出張したり、「明日来れる人にお願いしたい」というクライアントの急な要請があり他に誰もいけない場合は自分でいったり。そうして先輩のやり方を真似したり、クライアントから叱咤されながら業務実績を積み重ねていました。「あなたが自分で翻訳するなんて10年早い」と大先輩にミスを発見されて怒られ、「他の通訳さんはメモをとってたよ。」とクライアントから教わり、「声が小さすぎるから自信がなく見える」など言われたりして少しずつ要領がわかっていったのです。

ESITとは、1957年にパリ第3大学(ソルボンヌ・ヌーヴェル)に創設された翻訳・通訳大学院 ESIT(École supérieure d’interprètes et de traducteurs)のことです。ここでは様々な言語の通訳・翻訳家・手話通訳・翻訳学研究者を養成しており、第一線で活躍する翻訳・通訳のプロによって授業が行われています。

そもそも、応募資格からしてかなり敷居が高いです。

通訳部:
学士ないしそれに相当する資格保持者でかつ 言語Bが話されている国に12ヶ月以上通して滞在したことのある者(バイリンガルの環境で育った人、あるいは累計18か月以上にわたる長期の海外滞在があるものを除く)。言語Bとしては少なくともC2レベル以上が必要。言語Cの話されている国に半年以上滞在することを推奨する。言語Cに求められるレベルはC1からC2。
言語A・B・Cの中に英語とフランス語が含まれることが必須。
現在推奨されている言語は、ドイツ語、英語、アラビア語、ボスニア・クロアチア語、中国語、スペイン語、フランス語、ギリシャ語、イタリア語、日本語、ポルトガル語、ロシア語だが市場によってはその他も可能。イタリア語、ギリシャ語、ポルトガル語がA言語の場合、3言語以上の知識が必要。
コミュニケーション力、集団学習、オープンマインド、理解力なども必要。

そもそも言語A、言語B、言語Cとは?こちらはESITのサイトに詳しく説明されています。

言語A、言語Bと言語Cとは
言語Aは、教養のある母語のことであり、語彙が豊富で、正確かつ落ち着いて使える言語。
言語Bは、言語Aと比較すると語彙が少なく、アクセントがあり、表現がぎこちない言語。言語Aと言語Bの両方のニュアンスの違いを理解する必要がある。言語Bでの表現は、早く、かつ正確でなければならない。
言語Cは、言語A及びB同様、完全かつ正確に理解される言語だが、あまり活発に使わない言語。
フランス語と英語は、言語A、B、またはCで必須。

上述のように、通訳コースの試験を受けるためには、言語Bの国に1年以上滞在している必要がありますが、これについてもかなり厳しいチェックが入るようです。ESITのホームページに質問回答があります。一部紹介してみます。(ESITの質問回答のページ

1) 言語Bの国での滞在について
Q1:会議通訳の修士号を取得するには、言語Bの国に12か月以上連続して滞在する必要があります。なぜですか?
A1:会議通訳の学習を開始するには、言語Bで非常に優れた表現レベルが必要で、それには最低でも12か月の滞在が必要です。言語Bは、母語ではなくても母語同様の豊富な表現を身に着ける必要があります。通訳者は、言語Aから言語Bへ、またその逆にも逐次あるいは同時に通訳できなければなりません。

Q2:私はバイリンガルの環境で育ちました。 言語B国での滞在は必要ですか?
A2:バイリンガル環境で育った場合、居住基準免除の申請が可能です。

Q3:エラスムス計画(The European Community Action Scheme for the Mobility of University Students : ERASMUS、EU加盟国間での学生交流)で言語Bの国で10か月間過ごしましたが期間は足りていますか?
A3:いいえ。1年間の滞在を完了する必要があります。

Q4:言語Bの国で10か月間過ごし、1年後にさらに6か月間滞在しました。2つの滞在を足して12か月の滞在に置き換えることができますか?
A4:原則として、可能です。 事務局に免除申請をすることをお勧めします。

Q5;私は18か月間オランダ(または英語を話さない別の国)で過ごし、そこで毎日英語を使っていました。 この滞在は英語圏での滞在として認められますか?
A5:いいえ。 滞在は、公用語と使用言語が言語Bである国である必要があります。

Q6:通訳セクションへの登録に必要な滞在を証明する書類は何になりますか?
A6:言語Bの国での滞在期間を証明する書類(雇用契約、学業証明書、賃貸契約など)になります。

2)言語ペアについて
Q7:言語Bがどの言語かわかりません。英語とフランス語のどちらを示せばいいでしょうか?
A7:まず、サイトの言語Bの定義をよく読み、言語レベルを検討してください。言語Bの場合、C2(*)と同等のレベルが必要です。わからない場合は、滞在期間が最も長いほうを選んでください。 1次試験に合格したら試験中に審査員に事情を説明ください。 語学力に応じてアドバイスしてくれます。

*CEFRでC2は最高レベル。CEFRについては過去ブログを参考。ちなみに英検1級はその下のC1レベルです。参考:日本英語検定協会サイト 

Q8:自分の言語Aがわからないのですが、どうしたらいいでしょうか?
A8:繰り返しになりますが、言語Aの定義をよく読んでください。言語Aとは、当人は当該言語コミュニティによって教養のあるネイティブと見なされなければなりません。 外国訛りなしで話せるだけでは十分ではありません。

Q9:英語圏に3年間住んでいてバイリンガルだと言われますが、2つの言語を言語Aとすることはできますか?
A9:ご注意ください。通訳に求められる要件は、友人との会話よりもはるかに厳しいものです。通訳に適用される言語の定義によれば、2つの言語Aを獲得することは非常にまれです。

Q10:在学中に言語を追加できますか?
A10:お勧めしません。すでに習得している言語ペアでの通訳方法の習得とその完成度を高めることに集中することをお勧めします。言語を追加するなら卒業後でもできるでしょう。

翻訳コースでも、授業は、母語または作業言語を含む3か国語の組み合わせで行われます。三か国語の組み合わせでは、選択した第3言語(ドイツ語、アラビア語、中国語、スペイン語、イタリア語、日本語、ポルトガル語、ロシア語)に関係なく、フランス語と英語は必須です。フランス語が母語ではない人は、フランス語のDALFのC2(CEFARの一番上)を取得していないといけません。

・・・Q&Aを読むだけで汗がでてきそうですね。

ESITでは翻訳と通訳セクションもばっちり分かれていて、学習の仕方も入学試験も全く別です。それに比べると日本の大学や大学院では、通訳や翻訳者のプロを養成するというより、どちらかというと文学も音声も包括的に研究する場になっている気がします。ESITは授業も厳しそうですが(入ってからも脱落する人も多いようですし)、その分卒業後に即戦力になれる可能性があります。卒業後にすぐに国際的な会議のブースでデビュー、も夢ではないですね。

実際、日本でも日本語フランス語の同時通訳さんにはESITを出ている人も多いです。

前のブログで書いたCEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠(CEFR: Common European Framework of Reference for Languages)でも感じましたが、ヨーロッパはそもそも言語に対する意識が日本とは大きく違っている気がします。(鍋)

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<めざせ語学マスター>CEFR(セファール)の複言語主義とは

2022年3月26日

二言語話せるバイリンガル(bilingual)、三言語話せるトリリンガル(trilingual)、多言語話せるマルチリンガル(multilingual)にポリグロット(polyglot)。

では複言語話せるプルリリンガル(plurilingual)はご存知でしょうか。

クエスチョン:「多言語主義(Multilingualism)と複言語主義(Plurilingualism)、何が違うの?」

一見どちらも複数の言語、という意味で同じように聞こえるこの言葉、実はどこに焦点があたっているのか、という点で意味が異なるのです。中でも、新しい考え方となる、複言語主義(Plurilingualism)とは、前回のブログで記載したCommon European Framework of Reference for Languages,(CEFR:ヨーロッパ言語共通参照枠)の言語に対する考え方や立場を表しています。

『ヨーロッパ言語教育政策策定ガイド(From linguistic diversity to plurilingual education: Guide for the Development of Language Education Policies in Europe )』(欧州評議会言語政策局(2016/2007))でも、多言語主義と複言語主義について細かく説明しています。

多言語主義(Multilingualism)とは、複数の言語が同じ国や地域、社会に共存しているものです。学校で二カ国語により教えているとか、道路標識が数か国語で書いてあったりするのも多言語主義です。例えばスイスにはドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマン語という4言語が公用語になっています。ベルギーはオランダ語、ドイツ語、フランス語が公用語。カナダでは英語とフランス語。アフリカでは部族が違い母語も違う両親が結婚して家庭や学校では英語やフランス語を使う、ということもよくあることです。

多言語主義のイメージ (社会における多言語)

一方で、複言語主義(Plurilingualism)は、本人が住む社会がモノリンガルであるのか、マルチリンガルであるにかかわらず、個人のもつ複数の言語能力を表しています。例えば、英語は中級クラス, フランス語は上級クラス, 母語は中国語だ、など全言語を完璧に習得してなくても、その時その時に応じて言語を使い分けるなどしてコミュニケーションが取れることが重要、としています。

複言語主義のイメージ(個々の能力としての複数言語)

CEFRが目指す多言語および多文化の能力はコミュニケーションや異文化間行動に参加するための「使用する能力」です。 個人はいくつかの言語や文化を習熟し得ますが、それらの言語は言語ごとのバラバラな能力ではなく、その個人の単一の能力として見られます。よって、話者の能力としての複言語主義(plurilingualism)は、特定の地域における複数の言語の存在としての多言語主義(multilingualism)と区別されます。つまり、社会における言語の状態から話者の能力へと焦点が移ったのです。

現在、ヨーロッパには220を超える固有の言語の種類があり、そのうちの約40は公用語、国語、または州の言語となっています。この数字には移民や難民の言語は入っていないので、それらを合わせると数百にもなります。複言語主義が生まれた背景には、このようなヨーロッパの多言語性があります。また、複言語主義にはこのような多様性を文化的遺産として保護していくべきだという考え方があります。これは、マイノリティの言語は不完全だと切り離すのではなく、タスクを行うときに発揮できる個人の能力の一部とみなしているからです。

遠くのことだと考えると複雑ですが、日本人が外国にいって、「外国語ができない=能力がない」と考えられたり、外国語が出来ないことをコンプレックスに感じたりするより、「この人は外国語を話すのは苦手そうだけれど、読んで理解するのは得意だし、母語では難しい論文も書いているんだな。」など、総合的に受け止められたほうが出来るタスクも増えてきそうです。

これは日本にいる外国人に対しても同じかもしれません。英語のネイティブが日本語を話すだけで過度にほめるのもおかしいですし、アジア系の留学生や実習生の日本語が下手だと見下すのもおかしな話です。日本の歴史や島国という地理的条件があるのかもしれませんが、それも過去の話。「その言語を使ってこの人は何ができるか。それ以外だとどのタスクが可能か」という視点で総合的に個人を受け止める複言語主義の考え方は日本でも推進されるべきなのかもしれません。(鍋)

 

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「は」と「が」の違い
ネイティブチェックは「ネッチェッ」になるか。拍(モーラ)と音節
ハヒフヘホの話とキリシタン
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<めざせ語学マスター>CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)って何?

2022年3月4日

フランス語を勉強している人は、フランス語検定以外に、DALFやDELFを受験する人が多くいます。実は私自身、こちらの試験を受けたことがないので、「DALF?DELF?どっちがレベルが高いのか?」ととまどうこともありますが、これらは下のようにクラス分けされています。

Diplôme d’études en langue française(DELF) Diplôme approfondi de langue française (DALF)
A1 A2 B1 B2 C1 C2
基礎段階の
言語使用者
簡単なやりとり
基礎段階の
言語使用者
日常のやりとり
自立した
言語使用者
意見を述べられる
自立した
言語使用者
交渉もできる
 熟練した
言語使用者
流暢
熟練した
言語使用者
学術的
高度な会話

DALFのC1とC2を取得すると、フランスの大学に入学するための語学試験を免除されるそうです。(参照:日本フランス語試験管理センター

なるほど、DALFのC1,C2というのはレベルが高くて難しそうだなとわかります。

また、スペイン語検定には、DELEスペイン語検定というものがあります(Diploma de Español como Lengua Extranjera:DELE)。1988年にスペイン語を母国語としない人々のスペイン語能力を測るテストとしてはじまり、現在世界100カ国以上で実施されているようです。そのレベル分けはこちら。スペイン語検定には、フランス語のように2つのカテゴリーはなく、全てDELE A1, DELEA2.. のように記載されます。

A1 A2 B1 B2 C1 C2
入門 初級 中級 中上級 上級 最上級

お気づきかと思いますが、フランス語のDELF, DALFにも、スペイン語のDELEにも同じA1, A2、などがついています。このA1, A2, B1, B2, C1, C2って何?

それがCEFR(セファールと呼びます)。CEFRとは、ヨーロッパ言語共通参照枠(CEFR: Common European Framework of Reference for Languages)のことです。

第二次世界大戦後、平和共存、人権擁護、民主主義確立などの目的で、1949年に欧州評議会(Council of Europe)が設立されました。この欧州評議会が相互理解・多様性の受容が重要という認識のもと、早くから進めていたのが言語教育への取り組みです。欧州評議会は1975年にはThe Threshold Level(「閾値」) というコミュニケーションに必要な項目についての図書を出版しましたが、その後1991年、言語学習に関するガイドラインを共通枠組みとして作成することを決めました。様々なデータを集め、検証、試行、議論を重ね、11年後の2001年、CEFRが発行されたのです。

つまり、とても長い期間を経て作成された貴重な枠組みであることが分かります(欧州評議会のCEFRのページはこちら)。

CEFRの等級はA1、A2、B1、B2、C1、C2の6段階に分かれており、全て「CAN―DO方式」で表されています。

例えばリスニング:

レベル CEFR Can-do
C2レベル Has no difficulty in understanding any kind of spoken language, whether live or broadcast, delivered at fast native speed.
(母語話者にかなり速いスピードで話されても、生であれ、放送であれ、どんな種類の話し言葉も難無く理解できる。 )
C1レベル Can understand enough to follow extended speech on abstract and complex topics beyond his/her own field, though he/she may need to confirm occasional details, especially if the accent is unfamiliar.(特に耳慣れない話し方をする話者の場合には、時々 細部を確認しなければならない場合があるが、自分 の専門外の抽象的で複雑な話題についての長い発 話にも充分についていける。)
B2レベル Can understand standard spoken language, live or broadcast, on both familiar and unfamiliar topics normally encountered in personal, social, academic or vocational life. Only extreme background noise, inadequate discourse structure and/or idiomatic usage influences the ability to understand. (生であれ、放送であれ、身近な話題でなくとも、個人間、社会、学問、職業の世界で通常出合う話題について、標準語で話されれば理解できる。周囲の極端な騒音、不適切な談話構成や慣用表現だけが理解を妨げる。)
B1レベル Can understand the main points of clear standard speech on familiar matters regularly encountered in work, school, leisure etc., including short narratives (短い物語も含めて、仕事、学校、余暇などの場面で普段出合う、ごく身近な事柄について、標準語で明瞭に話されたものなら要点を理解できる。)
A2レベル Can understand enough to be able to meet needs of a concrete type provided speech is clearly and slowly articulated.(もし、はっきりとゆっくりとした発音ならば、具体的な必要性を満たすことが可能な程度に理解できる。)
A1レベル Can follow speech which is very slow and carefully articulated, with long pauses for him/her to assimilate meaning(意味がとれるように間を長くおきながら、非常にゆっく りと注意深く発音してもらえれば、発話を理解できる。)

国際交流基金のJF日本語スタンダードのページから抜粋。同ページではCEFRが提供する493個の汎言語的に利用できるCan-doリストが閲覧できます。

CEFRはヨーロッパの言語だけでなく、今では日本の検定試験にも影響しています。あるいは既存の基準とCEFRを照合させて示す試験が増えました。

例えば英検はこんな感じ。

A1 A2 B1 B2 C1 C2
3級 準2級 2級 準1級 1級

文部省 各資格・検定試験とCEFRとの対照表

日本語についてはCEFRをベースに国際交流基金が開発したJF日本語教育スタンダートがあります。これもA1~C2の6段階で評価します。

私はいつもA1が一番レベルが高いと思えてしまうのは、学校教育でA=優、B=良、C=可という印象が残っているからでしょうか。Cのほうがレベルが高いなんて、なんだかなじめない気がしてしまいます。

もし私が「私日本語C2級なの」と言われたらつい「早くA級になったらいいね。」と変なことを言ってしまいそうです。

日本では英検やフランス語検定、スペイン語検定などのほうが知られていますが、ヨーロッパへ留学したい、就職したい、と言う人はCEFRに適合した検定資格をもっていたほうが有利だと思います。どこで仕事をするか、何のための検定かを見極めて受けることが大切かもしれませんね。

 

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<めざせ語学マスター>ジョハリの窓

2022年2月17日

ジョハリの窓(Johari window)

先日「なぜ最近の若者は突然辞めるのか」という本を読んでいたら、「ジョハリの窓」が出てきました。どこかで見た言葉だと思ったら日本語教育能力試験の過去問に出ていました。(平成29年度 日本語教育能力検定試験 試験Ⅲ 問題9)
日本語を教えるのにこんなことまで知っておくべきなんだ・・と改めてこの試験の範囲の広さに驚きます。

「ジョハリの窓」は、自己分析をしながら他者との関係を知ってコミュニケーションを模索する心理学モデルだそうです。ジョハリさんが作ったのかと思ったら、サンフランシスコ州立大学の心理学者ジョセフ・ルフト (Joseph Luft) とハリ・インガム (Harry Ingham)で、二人のファーストネームを取ってジョハリの窓と呼ばれるようになったそうです。

調べてみるとやり方は簡単で、4人以上の人が、参加者の性格(基本「頭が良い」とか「空気を読める」など、ポジティブなもの)が書かれた表に、自分を含めた他の人があてはまるかどうかをチェックしいていきます。Dさんは「Aさんは発想力がある、行動力もある、慎重だな・・、Bさんは頭が良い、リーダーシップがある、Cさんは空気を読める・・・」など、あてはまる性格をチェックします(1人につき10個まで)。

ポテクトさんのアプリならジョハリの窓は簡単にできます。

ジョハリの窓Webアプリ(β) ~みんなで自己分析・他己分析~


チェック項目が終わると、自動的に各項目は4つの窓に振り分けられます。

自分が思う自分と、他の人が思っている自分の違いは各窓に入った項目でわかってきます。。

「開放の窓」 自分も他人も知っている自己
「盲点の窓」 自分は気がついていないが、他人は知っている自己
「秘密の窓」 自分は知っているが、他人は気づいていない自己
「未知の窓」 誰からもまだ知られていない自己

というわけで試しに職場のスタッフ4人でジョハリの窓をやってみました。

以下は私の結果です。

この実験結果を見ると、「解放の窓」から、私も他の3人も、私を「向上心がある」「リーダーシップ」「行動力がある」「根性がある」「責任感がある」「慎重」だと思っていることが分かります。

「盲点の窓」は、私が知らない他の人から見た私。(え!プライド高くて自信家?)

「未知の窓」誰からも知られていない自分。つまり私自身を含めた誰も私を「空気を読む」とか「段取り力がある」とか「表情が豊か」だとは特に思っていないことがわかります。

いかがでしょう?この結果を見て私の性格は想像できますか?

このテストのいいところは何と言っても選択肢に悪い項目がないことです。もし「頭が悪い」とか「空気を読まない」という選択肢があったら、次の日から職場は気まずくなるかもしれません。

言い忘れていました。私の「秘密の窓」には何もありませんでした。これは自分しか知らない自分がいない・・・ということでしょうか。

通常は、開放の窓(自分も他人も知っている特性)を広げること、そして未知の窓(自分も他人も知らない特性)を狭めていくことが目指されます。
社内研修や、コミュニケーションのために使われているようです。

先の本では、若者とのコミュニケーションを取りたいのなら、開放の窓を増やしていくことが必要だとありました。つまり自分の思う自分と他人が見た自分が一致していたり、失敗も成功もオープンにしたりすることがポイント。日本語教育能力試験では、外国人との付き合い方やコミュニケーションのツールとして使われるんだと思いますが、職場ではつまらなそうにしている社員に「他の人は君のこんないいところにも気づいているよ」というメッセージにもつながるかもしれません。外国人と、若い日本人、中年のビジネスマンにとってはどちらも理解が困難な人々になりつつあるのかもしれません。

さて、自分の「秘密の窓」が空っぽだったのを見て、20年近く前、「いい出会いがないです」と職場の先輩にぼやいていた時に言われたことを思い出しました。

少し遠くを見た後、先輩はこんなことを言い出しました。
先輩:「あなたは例えばフリマとかで並んでる骨董品みたいな感じなんだと思うよ。」
私:「?」

先輩:「青空の下、床に置かれて、色んな人がちらちら見ながら通り過ぎるの。でも、時々すごいマニアが現れて“こんな掘り出しものがこんな市場に?”とかいって手に取るのよ。」
私:「?」
先輩:「それに比べて魔性の女って確かにいるし、もてるのよね。例えれば店の中が良く見えない高級そうなブティックかな。一旦入ってしまったら奥に連れていかれて今度は出口が見えなくなって、気付いたら出れなくなっているわけ。」
私:「なるほどー。・・すると、私はオープンすぎるのかもしれません。確かに自分をチラ見せするのって大事かもしれませんね。」

しかしその後私は魔性の女にはなりたくても簡単になれるものではないことに気づきます。
30歳近くになって「やーめた!骨董品を好きな人を待つことにしよ!」と諦めました。

「開放の窓」を広げると、仕事は出来るようになるかもしれないけれど、もてなくなる可能性があります。年をとったらそれでも全く問題ないけれど、20代半ばの恋愛市場に参戦している間はちょっとくらい「秘密の窓」があったほうがミステリアスでいいのかな・・とも思うのでした。

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