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<めじろ奇譚> 文化を結びつけることわざ part5(目は心の鏡)

2022年8月17日

目は心の鏡

「目はその人の心を映し出す鏡のようなもの。だから、目を見ればその人の心のさまが読み取れるのである。」

今回の記事では、世界の多くの国で知られている古代ラテン語のことわざ「Vultus est index animi」についてお話ししたいと思います。この表現は、紀元前 100 年に古代ローマのマルクス トゥリウス キケロによって最初に使われたと言われています。シェイクスピア(イギリス)やトルストイ(ロシア)など、有名な作家の作品でも使用されてきました。

英語では«The eyes are the window of the soul»,

フランス語では «Les yeux sont le miroir de l’âme»,

ロシア語では «Глаза — зеркало души»,

ドイツ語では «Das Auge ist der Seele Spiegel»,

そして日本語では«目は心の鏡»と呼ばれています.

このことわざは何を表現しているのでしょうか?
プラトンでさえ、自分の作品「ティマイオス」の中で、目が私たちの内なる世界を反映する珍しい機能を果たしていると書いています:
「事実、特に純粋な火が私たちの中にあり、日の光に似ているということです。その火は私たちの目から均一で濃い流れで流れ出します。」

確かに、目の表情によって、人の気分や内面の状態、会話への関心、真実を語っているかどうかを判断することができます。多くの心理学者は、アイコンタクトを使って人を催眠状態にし、魂の隠れた隅に到達します。人が真実を言っているのか、嘘をついているのか、何かを隠しているのかを目で分かる方法で説明する科学もあります。

目は、私たちだけでなく周りの人にも情報を伝える素晴らしい感覚器官です。そのため目は、性格、気質、経験、感情、思考、夢など、魂がこの世に生まれてから歩んできた道全体を反映する鏡だと例えられるのでしょう。

あなたは周りの人々の目を見て心を読み取れますか?

(Svetlana TERKINA)

<めざせ語学マスター>モダリティーの「ね」

2022年8月14日
Nさんへ

お客さんから今回のお仕事はキャンセルになったと言われました。
もう少し見積りを安くしたほうが良かったですかね。
次からは気を付けますね。とりあえずお客さんに確認してみますね。

Aより

私は同じ職場の外国人スタッフ(部下)からこういったメールをもらうことが結構あります。
普段はお客さんに丁寧なメールを書いているスタッフも、社内の人宛にはもっとフランクになるのですが、なぜか少し違和感を覚える文章が時々送られてきます。

なぜ違和感を覚えるのでしょうか。
日本語としては一文一文おかしくない。でもまとめてみるとなんだか変。

長年この手の「なんだか・・ちょっと・・」という事に違和感を抱いていたことが日本語教育能力試験の勉強をしてみて「これか!違和感の理由は!」と理解できることが多く、私にとっては収穫でした。

今回は久しぶりに日本語教育の中に出てくる文法カテゴリーのうちの「モダリティ」について考えます。

例えば「次からは気を付けますね。」は「次からは気を付けます。」これが文章の中心。そして「ね」はその文章全体を包み込むように話者の気持ちを表します。ここで表す気持ちは「仲間意識」のようなものでしょうか。

文章の中心を「命題」とすると、モダリティの役割は以下のようなイメージでしょうか。

 

ちなみに、文章の最後にある「ね」は文法的には「終助詞」の一つで、文の後ろについて話者の気持ちを添える働きがあります。「ね」のように話し手の気持ちを追加するモダリティの表現には次の2つがあります。

判断のモダリティ その文で述べている事柄に対する話し手の心的態度を表す
(例:のだ、わけだ、はずだ、ことだ、そうだ、ようだ、らしい、に違いない、かもしれない、だろう、まい・・)
伝達のモダリティ その文を聞き手にどのような気持ちで伝えるのかという話しての心的態度を表す
(例)、よ、よね、ぞ、ぜ、わ、さ)

つまり「ね」は伝達のモダリティを表しています。このうち「ね」は相手に同調を求めたいときによく使います。

歌の歌詞にも「あの日を思い出してね」「これからもどうぞよろしくね」「多分わたしじゃなくていいね」「ごめんね」など、「ね」はよく使われます。この「ね」によって、聞き手は歌い手の気持ちにより寄り添いやすくなるのもしれません。事実、「ね」は、仲間意識、連帯感を強調したいときによく使います。ただ、この場合の「ね」は省略することも出来ます。(任意の「ね」

しかし、「ね」にはもう一つの用法もあります。

次のアルバイトの面接風景を見てください。

面接風景なのになんだかせりふが変な気がしませんか?面接官は一体何を確認したいんでしょうか。でも下のようにすると違和感がなくなります。

なぜ「ね」が必要なんでしょう。
それは「ね」の前の情報がなんなのかを考えてみたらわかります。
面接官は履歴書を見ながら情報を確認しています。つまり、面接官は、アルバイトの候補者がすでにわかっていることを確認しています。ここでの「ね」は双方で確認するときの「ね」です。この時の「ね」は省くことが出来ません。(必須の「ね」

さて、記事の最初にもどってメールの件。結局、連帯感を出そうとした「ね」が多すぎて受け取る人が「どれだけ同調求めてるの?」と感じるところに問題がありそうです。
試しに「ね」を消してみます。

お客さんから今回のお仕事はキャンセルになったと言われました。
もう少し見積りを安くしたほうが良かったですか。
次からは気を付けます。とりあえずお客さんに確認してみます。

結構普通の文章になりました。

こうやって見てくると、メールなどのメッセージでは「寒い日が続きますね。」とか「もうすぐ年末ですね。」など、お互いに分かっている季節の挨拶以外は、あえて連帯感を出そうという「ね」は使わないほうがよさそうに思えます。特に相手がお客や先輩、上司の場合は「ね」の多用は「上から目線」や「なれなれしい」などと思われる可能性もあるので注意したほうが良いと思います。(鍋)

おまけ
1,モダリティには「副詞のモダリティ」もあります。例えば「どうぞ・・・ください。」の「どうぞ」や、「どうやら・・・らしい」の「どうやら」。他にも「残念ながら」「あいにく」などの副詞も、文の意味に話し手の心的態度を追加する「モダリティ」です。

2,英語のモダリティはmay, could, must, should やpossibly, necessarily などがあります。日本語では述語の前にモダリティがつくんですね。

 

<めざせ語学マスター>日本語教育や語学に関する他のブログはこちら
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<お知らせ>モンゴル語(通訳)、インドネシア語(派遣)を新規募集しています。

2022年8月6日

フランシールではアジア言語の需要の増加から、現在下記のスタッフを新規募集しております。

詳しくはそれぞれの採用ページをご覧ください。

2022.08.06 モンゴル語通訳・翻訳者(フリーランス)募集

2022.08.05 【新規募集】インドネシア語事務派遣

ご関心のある方のご応募をお待ちしております。よろしくお願いします。

株式会社 フランシール

<お知らせ>情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)認証を取得しました

2022年7月31日

2022年7月27日、 株式会社フランール(本社:〒171-0031 東京都豊島区目白4-19-27、代表取締役:伊藤尚江)は、国際規格の情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)認証を取得しました。

1. 認証番号: IR0141
2. 認証組織: 株式会社フランシール
東京都豊島区目白4 19 27
3. 認証範囲:翻訳および通訳業
語学を生かした人材派遣および有料職業紹介業
言語コーパスの構築
適用宣言書:第 1.0 版

4. 審査基準: JIS Q 27001:2014 (ISO/IEC 27001:2013)
5. 判定結果: 初回認証

今後もフランシールは、情報セキュリティマネジメントシステムの運用管理、継続的な改善への取り組みを通じ、ご依頼いただくお客様、ご協力いただいている翻訳者様、通訳様、その他すべての関係者様にとって安心できるサービスの提供を続けてまいります。引き続きよろしくお願いいたします。

株式会社フランシール 代表取締役 伊藤尚江

<めざせ語学マスター>未来の翻訳者養成をEMTに見る

2022年7月24日

前回のブログではフランスの大学院、ESITの翻訳部門に入学するための条件などについてみてみました。今日はそんなESITもメンバーになっているヨーロッパの高等教育機関のパートナーシッププログラムとフレームワークについて見てみようと思います。

ヨーロッパ翻訳修士課程(European Master’s in Translation:EMT)は欧州委員会と、翻訳プログラムがある高等教育機関(修士レベル)間のパートナーシップ・プロジェクトです。

このパートナーシップでは、EUの高等教育機関で翻訳者を目指す学生の基本的な能力を定義し、彼らの能力を向上させることで長期的にはEUにおける翻訳業全体の地位を高めることを目指しています。プロジェクトの中核となるのが、専門家によって作成されたEMTコンピテンスフレームワークで、翻訳者が今日の市場で活躍するための基本能力を示しています。EU圏外でも、このフレームワークをモデルとしてプログラムを設計する大学が増えているようです。

メンバーの大学には、フランスでは先日のブログで紹介したパリ第3大学(ESIT)を含むフランス他、ベルギー、ブルガリア、チェコ、ドイツ、エストニア、アイルランド、ギリシャ、スペイン、イタリア、ラトビア、リトアニア、ハンガリー、マルタ、オランダ、オーストリア、ポーランド、ポルトガル、ルーマニア、スロベニア、スロバキア、フィンランド、スウェーデン、レバノン、イギリスの大学がリストに記載されています。
(https://ec.europa.eu/info/resources-partners/european-masters-translation-emt/list-emt-members-2019-2024_en)

EMTメンバーは定期的に会議を開催し、意見交換や、カリキュラムや教育方法の革新などについて協力し合います。また、例えば、ツールや技術、研修生制度、雇用者の期待などの最新の動向を把握するため、言語業界と密接な協力関係を築いています。学術界と産業界の対話も、EMT理事会と言語産業理事会により進められています。

EMTは2009年1月に「翻訳者と翻訳能力のためのフレームワーク」を発表しました。
このフレームワークは、現在ではEU圏内だけでなく、世界中の学術界や言語産業界において翻訳者養成や翻訳能力についての主な参照基準になっています。ただ、翻訳業界や欧州の大学の変化にあわせて、この枠組みも見直す必要が出てきました。

しかし技術革新が進み、フレームワークが発表されて以来、翻訳業界に大きな変化が起こりました。国際共通語としての英語需要の高まり、AI技術やSNSなどの発展により、コミュニケーションや翻訳方法も大きく変わりました。機械翻訳はデスクトップでもモバイルでも簡単に利用することが出来るようになりました。

このような変化の中、技術的・社会的変化を学生の養成プログラムに取り入れるため、2016年10月、ETM理事会は新しい枠組み、European Master’s in Translation(ヨーロッパ翻訳修士号) を発表しました。将来の卒業生が市場の課題や機械を理解し、修士課程卒業後に役立つ市場に応じた技術をもてるように計画する必要があったのです。

フレームワークでは、翻訳者に必要な「能力(competence)」について、5つの主要な領域(area)を定義しています。またそれぞれに記述されるスキルについては領域間で重複しているものもありますが、どれも翻訳サービスを提供する上で必要なスキルです。

領域1 LANGUAGE AND CULTURE (言語と文化)
領域2 TRANSLATION (翻訳)
領域3 TECHNOLOGY (技術)
領域4 PERSONAL AND INTERPERSONAL(個人と対人)
領域5 SERVICE PROVISION (サービス提供)

以下それぞれの領域で述べられている能力を見ていきます。

領域1:言語と文化(LANGUAGE AND CULTURE)

言語的、社会言語的、文化的、比較文化的な言語能力で、翻訳能力の基礎となる総合的、専門的な能力のことです。EMTでは、受験生は少なくとも2つの実務用の言語(working language)でCEFRレベルC1以上(英検なら1級以上:“CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)って何?”参照)、または同等のハイレベルな言語能力が、翻訳修士号コース入学の前提条件であるとしています。

一般に、主なターゲット言語(翻訳後の言語)を言語A、主なソース言語(翻訳前の言語)を言語B、その他の言語をC、Dなどと表記します(ヨーロッパの通訳事情翻訳事情参照)。EMTは、翻訳者の主なターゲット言語がCEFRのレベルC2(CEFRの最高レベル)、あるいはネイティブかバイリンガルの能力を有することとしています。つまり、母語レベルの言語に訳す、というのが基本です。ただし、国により言語の事情も違うので、ヨーロッパ全体で一概に同じ言語数、言語レベルが求められているわけではありません。

領域2 翻訳(TRANSLATION)

本フレームワークの中心ともなる翻訳能力は、二言語間の意味伝達だけではなく、文書の分析から最終的な品質管理手続きまで、翻訳前、翻訳中、翻訳後に渡る以下のような全ての戦略的、方法論的、テーマ別能力を含みます。(*各項目の原文はSTUDENTS KNOW HOW TO…となっていますがここでは「力」としました。)

1 原文を分析し、テキストや認知上の課題を特定、コミュニケーション上のニーズに沿って文章を再構築できる力、そのために必要な戦略やリソースを判断する力
2 目標言語の書き言葉や話し言葉を使って、要約、言い換え、再構築、翻案、短縮を早く、正確に行う力
3 翻訳ニーズに対して情報源の妥当性と信頼性を評価する力
4 翻訳ニーズに対してテーマおよび分野別に固有の知識を獲得、発展、使用する力(概念のシステム、推論方法、表現基準、専門用語と文章化、専門的な情報源などの習得)
5 特定の翻訳に関連する指示、スタイルガイド、または慣例に従って翻訳する力
6 ソース言語から、一般的及び専門的資料を「目的に沿って」ターゲット言語に翻訳をする力
7 適切なツールや技術を使って、さまざまな記録メディアの文章を翻訳する力
8 公共サービスの翻訳・通訳、Webサイトやビデオゲームのローカライズ、ビデオ解説、コミュニティ管理など、異文化間コンテキストで翻訳・調整を行える力
9 特定の状況、相手、制約を考慮しつつ、使用言語(Working language)で、目的にあったテキストを作成する力
10 メタ言語(対象言語を説明する言語)を使用し、理論的アプローチを適用して、自らの翻訳方法や選択肢を分析、証明する力
11 規格または特定の品質目標に従い,自分の仕事や他人の仕事をチェック,見直し,および修正する力
12 適切なツールや技術を用いて品質管理方法を理解、実施する力
13 機械翻訳(MT)の品質向上のため、適切なプリ・エディット(前編集)技術を使う力(*)
14 求められる品質および生産性に従って、適切な技術で機械翻訳(MT)にポストエディットを施す力及びデータの所有権とデータセキュリティの重要性を認識する力

(*)通常のプリ・エディットの例:例えば主語が省略されがちな日本語原稿に予め主語を追加する、長文を短い文章に分ける、改行の位置の確認、などが挙げられます。

領域3 技術(TECHNOLOGY)

技術とは、現在および未来の翻訳技術を翻訳業務に取り入れるための知識とスキルのことで、機械翻訳(MT)の基本的な知識や、ニーズに応じたMTを使える能力のことを指します。

15 オフィスソフトを含む最適なITアプリケーションを使える力。また、新しいツールやITリソースに迅速に対応する力
16 検索エンジン、コーパスツール、テキスト分析ツールやCATツールをうまく使う力
17 動画やマルチメディアファイルなどのファイルやその他メディア/ソースを前処理、処理、管理する力と、ウェブテクノロジーを駆使する力
18 機械翻訳(MT)の基礎と翻訳への効果を把握する力
19 翻訳フローにおける機械翻訳(MT)の妥当性を評価し、適切に導入する力
20 業務フロー管理ソフトなど、言語・翻訳技術をサポートするツールを使う力

領域4 個人と対人(PERSONAL AND INTERPERSONAL)
しばしば「ソフトスキル」と呼ばれる、卒業生の適応性や雇用適性を高めるスキルを指します。

21 時間、ストレス、仕事量を計画し管理する力
22 納期、指示、仕様を遵守する力
23 バーチャル環境、多文化あるいは多言語環境で最新のコミュニケーション技術を適切に使って共同作業をする力
24 業務目的のため責任を持ってソーシャルメディアを利用する力
25 職場環境の組織的・物理的人間工学を応用する力
26 個人戦略や協調学習を通じて、能力や知識の自己評価、アップデート、向上を継続して行う力

領域5 サービス提供(SERVICE PROVISION)
顧客意識、顧客との交渉からプロジェクト管理、品質保証に至るまで、翻訳および言語サービスの実施に関わるすべてのスキルを指します。

27 社会言語産業の新しい需要、新しい市場要件、新しい業務形態をモニターする力
28 文書および口頭でのコミュニケーション技術を用いて将来のマーケティング戦略をたて、既存顧客にアプローチ、新規顧客を開拓する力
29 クライアント、言語サービスの受け手、その他のステークホルダーの要求、目的、目標を明確にし、その要求にあった適切なサービスを提供する力
30 納期、料金/請求書、労働条件、情報へのアクセス、契約、権利、責任、言語サービス仕様、入札仕様などをクライアントと交渉する力
31 翻訳者や他のサービスプロバイダーが関わる翻訳プロジェクトの企画、予算、管理をする力
32 語学サービスを提供する際に適用される規格を理解し、実行する力
33 特定の品質基準クリアに必要な、品質管理および品質保証手順を適用する力
34 プロの倫理規範や基準(機密保持、公正な競争など)を遵守し、ソーシャルメディアや職業団体を通じて他の翻訳者や言語プロバイダーとネットワークを構築する力
35 言語サービスやポリシーを分析・検討し、改善策を提案する力

・・・こう並べてみると、35項目はさすがに多いですね。全て出来たら即日翻訳者、あるいは翻訳のプロマネになれそうです。でもよく見ると、実は日本の翻訳会社がコツコツOJTで社員教育していることとほぼ同じ内容のようにも見えます。新しいCAT(翻訳支援)ツールが発表されたら使ってみる、色んな機械翻訳を試してみる、様々な原稿の分析が出来るようになる、お客と事前に金額や納期、仕様を相談して決める、新聞を読んでプロジェクトや顧客動向を探ったり、ISO規格を勉強したり、動画翻訳などの新規依頼に対応したりする・・など、日本では各社がある意味手探りで行っていることに似ているなと感じます。ただ、これらの内容が、主にヨーロッパで系統をたててしっかり大学院の高等教育に生かされているというのは驚きです。さすがCEFRなど、言語について深く考えてきた歴史があるなと感じます。

また、早くから機械翻訳の取入れが検討されていたことも分かります。EMTが改訂されたのが2016年ですが、google翻訳がニューラルネットに基づく機械翻訳 (Neural Machine Translation) を導入したのもこの年です。EMTを見直すときにはすでにAI翻訳の未来も見据えていたのでしょう。

相対的にヨーロッパでは翻訳料金も通訳料金も日本より高く、時々日本から金額交渉をお願いしても安すぎると断られることがあります。翻訳・通訳業界自体が専門家集団として認められているだけでなく、業界全体も底上げをする努力をしているようです。日本の小さな民間翻訳会社としては、そのような大学と産業界の強い協力体制は羨ましい限りです。(鍋)

*working language :日本ではあまり聞きなれない言葉です。翻訳や通訳でいえば実際に業務で使用するソース言語やターゲット言語になりますが、一般的にはマルチナショナルな環境で実務で使う言語のことを指します。例えば国連の公用語(official languguage)は6言語(アラビア語、中国語、英語、フランス語、ロシア語、スペイン語)ですが、各委員会などでは参加する国などによりフランス語がつかわれたり、アラビア語がつかわれたりしており、それらの言語はworking langugaeと呼ばれています。
参考:
国連の公用語
国際機関における語学能力基準について 横山和子

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