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<めざせ語学マスター> 学校文法と日本語教育文法

2021年6月8日

文法・・・。英語もフランス語も学習しようと思ったらスキップすることが出来ない難関。それは義務教育にもある「国語」の「文法」も同じだったと思います。

私たちが中学校で学んだ文法は日本語の品詞や、動詞や形容詞、形容動詞の活用形が中心だったと思います。例えば:

未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 命令形
書かない・書こう 書きます 書く 書くとき 書けば 書け

このように「か・き・く・け・こ」と活用するものは五段活用。

 

未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 命令形
起きない、起きよう 起きます 起きる 起きるとき 起きれば 起きろ
受けない、受けよう 受けます 受ける 受けるとき 受ければ 受けろ

「起きる」は活用に全部「き」がついて上一段活用、「受ける」は活用に全部「け」がついて下一段活用。

 

未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 命令形
しない、しよう
せず、せぬ、される、させる
します する するとき すれば しろ、せよ
来ない、来よう 来ます 来る 来るとき 来れば 来い

「来る」はカ行変格活用、「する」はサ行変格活用・・・と習ったと思います。(「する」の未然形、「し」以外に「せ」「さ」もあるようです。)

では外国人に説明するときにも同じ方法でできるじゃないか・・・と思っていませんか?

しかし日本語教育文法とこの学校文法が違っていたのです!

活用グループは3つに分けられます。

動詞の変化グループはIグループ(五段活用)、IIグループ(上一段、下一段活用)、IIIグルル―プ(カ行変格、サ行変格)になります。

Iグループ(5段活用) IIグループ(上一段、下一段活用) IIIグループ(カ行変格、サ行変格)
「書く=KAKU」
kak- anai
kak- imasu
kak- u
kak- eba
kak- ou
「起きる=OKIRU」「受ける=UKERU」
oki-nai                      uke-nai
oki-masu                  uke-masu
oki-ru                        uke-ru
oki-reba                    uke-reba
oki-you                      uke-you
「来る=KURU」 「する=SURU」
konai      shinai
kimasu     shimasu
kuru      suru
kureba     sureba
koyou     shiyou

グループ名は違っていますが、ローマ字で書くことで、グループは簡素化されています。Iグループは活用する前の子音は同じ、 IIグループは活用する前の母音まで同じなんですね。IIIグループはどの活用にも共通するところがないから(強いて言えば最初のkとsが同じ)覚えるしかない、というのは同じ気がします。

また、上のリストには日本語と同じように未然形、連用形の順番に入れていますが、これは学校文法との比較のためで、学校文法では6つでしかない活用形は、日本語教育用では、 辞書形(「書く」「起きる」)、 マス形(「書きます」「起きます」)、 ナイ形(「書かない」「起きない」)、テ形(「書いて」「起きて」)、ている形(「書いている」「起きている」)、た形(「書いた」「起きた」)、ば形(「書けば」「起きれば」)、意向形(「書こう」「起きよう」)、可能形(「書ける」「起きられる」)、使役形(「書かせる」「起きさせる」)、受身形(「書かされる」「起こされる」)、命令形(「書け」「起きろ」)など、かなり増えます。

また、形容詞と形容動詞は イ形容詞、ナ形容詞に変わります。

翻訳原稿に「アジアは広く、・・・・・・の多様性にあふれています 。」という文章があり、私がスタッフに「この“アジアは”という主語は最後の述語までかかってるんですよ。」と説明すると、「広く、は「広い」の活用形。イ形容詞だということ(くらい)はわかってますよ。」と言われ、私のほうがとまどうことがありました。「広く」は広いというイ形容詞の連用形(中立形と書いているところもある)になる・・そうです。当時「イ形容詞、ナ形容詞って何?」と、逆に質問して驚かれたことを思い出します。日本人が学校で学ぶ文法と違う方法で外国人が日本語を学んでいるということに気づき、日本語教師の勉強をしてみようかなと思いました。日本人なら日本語は簡単だろうと思っていたわけです。それが間違いだということに後から気づくことになりましたが。

形容動詞はナ形容詞。そう思うと、オフィシャル髭ダンディズムの「Pretender」に出てくる歌詞、「君はきれいだ―♪」も、英語にすれば”You are beautiful.” 「きれいだ」が形容詞と呼ばれるのはわかる気がします。でも、他の名詞につくと「きれいナ」になるからナ形容詞。もしこれが「君は美しい」だったら、「美しい」は名詞についても「美しい花」になり、「ナ」がつかないのでイ形容詞。つまり、「きれい」と「美しい」は別の形容詞・・・。

日本語って本当に面倒くさい言語だったんですね。みんなどうやって「イ形容詞」と「ナ形容詞」を覚えるんでしょうか。弊社スタッフはみんなすらすら日本語を話していますが、どうやってここまで覚えられたのか、今度聞いてみようと思います。(鍋)

 

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